築約170年のKI様邸の改修工事を行いました。KI様は現在、他県にお住まいで、こちらは子どものころに過ごされたご実家の古民家です。
弘化4年(1847年)の善光寺地震をはじめ地震や水害で建物は全体的に不陸と傾きが発生したり、シロアリ被害で基礎の一部がボロボロになったりと、住むには困難な状態でした。周囲から建て替えを勧められたそうですが、「先祖から受け継いだ実家を大切に残して、子どもや孫たちに世代を越えて使い続けて欲しいと」いう思いで改修されました。昔の趣をそのまま残しつつ快適に過ごしたいというご要望でした。
<主な改修内容> 木造平屋建 延床面積128.85㎡
・外壁:断熱改修、土壁漆喰塗り、腰壁の設置
・内装:畳の間を一部フローリングへ張替え
・水廻り:今までは離れにあった水廻りを母屋へ新設
・建物が全体的に不陸と傾きがあったため修繕
・柱や建具は損傷・劣化のあるものは修復して設置
<KI様より>
構造の補強のみならず、古い家の雰囲気をそのままに快適な生活環境へ変わりました。四季折々の異なる表情を見せる庭と外観が絶妙に調和しています。工事の過程で発見や学びも多くありました。古い物を慈しむ心も建築士の方や職人さんたちから学びました。古き良きものを次代へ残そうとする意欲と知識・技能を駆使してご努力いただいた皆様に感謝いたします。
KI様邸改修工事
所在地 | 長野市 |
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竣工年 | 平成26年6月 |